はいしゃさんのおたより 発行日 H14.8.1
唾液にはどんな働きがあるの?
唾液にはむし歯から歯を守る働きがあります。今回はその「唾液」についてお話します。唾液の分泌量には個人差がありますが、成人の一日平均は1000〜1500mlで尿量に匹敵します。これは、ペットボトル1本分の唾液が一日に分泌されているということなのです。唾液は一般的に性差はないのですが、加齢とともに減少していきます。唾液の分泌量が減少すると口の中が乾燥して「口渇感」を感じたり、食事や会話が不自由になります。そして唾液の減少とともに「口臭」も生まれてきます。一日の中でも唾液の量は変動します。昼間は増加し、夜寝ているとき、恐怖時、緊張時には減少します。よく梅干を食べたときに唾液の量が増加した経験はありませんか?酸っぱいものを食べたりおなかがすいていると唾液は増加するのです。しかし、一番問題なのは口の中の乾燥によってむし歯になりやすい条件が生まれてしまうことです。そこで、むし歯から歯を守ってくれる唾液の働きについてお話します。@酸を中和させる(緩衝作用):むし歯はむし歯菌が出す酸によって歯をとかします。唾液にはその酸を中和させる働きがあり、むし歯菌の活動を抑えることができます。A口の中をきれいにする(浄化効果):唾液によって口の中の食べかすを洗い流してくれます。B細菌の発育を妨げる(抗菌因子):よく、怪我をしたときにつばをつけて消毒するところを見たことはありませんか?これが唾液の抗菌因子なのです。C歯が溶けるのを防ぐ働き:唾液によって歯の表面に”ペリクル”という模を作ります。これがむし歯から歯を守ってくれます。  しかし、唾液の力だけではむし歯を防ぐことはできません!やはり大切なのは毎日のブラッシングです。唾液は夜寝ているときに一番少なくなるので、寝る前のブラッシングはとても大切なのです。唾液の量には個人差はありますが、少ない人でもよく噛んで唾液の分泌を促進し、少しでもむし歯から歯を守るよう頑張りましょう。今話題の”キシリトールガム”は、唾液の分泌を促進し、歯をむし歯から守る働きがあるのでキシリトールガムを習慣付ける事でむし歯から歯を守ることができます。当院でも販売しているのでお気軽にお尋ねください。