はいしゃさんのおたより H12.4.1
欠如歯ってなあに?
通常乳歯は20本、永久歯は28本(親知らずをいれると32本)ありますが生まれつき歯の数が不足していることがあります。
これを「歯の先天性欠如」といいます。乳歯の中でもっともよくみられる先天性欠如は上下の歯並びの中央から2番目の前歯で、
乳歯に先天性欠如がある場合は、高い頻度でその下の永久歯も欠如していることが多くあります。
原因は明白ではありませんが歯の芽ができる時に何らかの影響で、歯ができません。
生まれつき歯の芽(歯胚)が欠落している場合にはいくらで待っても歯は生えてきません。
親知らず、下の前歯、小臼歯などは先天的に歯の芽が欠落している場合があります。
これらはエックス線診査(レントゲン)をとればわかります。先天性欠如の歯は進化学的に退化傾向が強いといわれています。
また遺伝的な要因もあると考えられています。 乳歯の先天性欠如の発生頻度は日本人については1%程度にすぎません。
一方永久歯の先天性欠如は乳歯よりも頻度が高くなっています。もっとも先天性欠如が高い歯は、
@智歯(親知らず)
A乳歯ー上顎乳側切歯
B永久歯ー上顎側切歯、下顎第2小臼歯、上顎第2小臼歯、下顎第1小臼歯の順位で欠如していることがあります。